映画館スタッフが選んだ、2010年にもっともスクリーンで輝いた映画

受賞作品&投票結果 1位〜20位

順位 作品名 得点 製作国 配給 監督
1 告白 告白
418 日本 東宝 中島哲也
2 息もできない 息もできない
336 韓国 ビターズ・エンド=スターサンズ ヤン・イクチュン
3 アバター アバター
ブルーレイ版エクステンデッド・エディション(本編3種収録)発売【初回生産限定3枚組】
¥6,990(税込) 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント
©2010 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
273 アメリカ 20世紀フォックス映画 ジェームズ・キャメロン
4 トイ・ストーリー3 トイ・ストーリー3
245 アメリカ ディズニー リー・アンクリッチ
5 インセプション インセプション
©2010 Warner Bros. Entertainment Inc.
252 アメリカ ワーナー・ブラザース映画 クリストファー・ノーラン
6 悪人 悪人
214 日本 東宝 李相日
7 第9地区 第9地区
提供:ワーナー・ブラザース映画/ギャガ
©2009 District 9 Ltd. All Rights Reserved.
179 アメリカ=南アフリカ=ニュージーランド ワーナー・ブラザース映画=ギャガ ニール・ブロムカンプ
8 オーケストラ! オーケストラ!
©2009 Les Productions du Tresor
176 フランス ギャガ ラデュ・ミヘイレアニュ
9 十三人の刺客 十三人の刺客
160 日本 東宝 三池崇史
10 瞳の奥の秘密 瞳の奥の秘密
©2009 TORNASOL FILMS – HADDOCK FILMS – 100 BARES PRODUCCIONES – EL SECRETO DE SUS OJOS (AIE)
提供:東宝、ロングライド
144 スペイン=アルゼンチン ロングライド ファン・ホセ・カンパネラ
11 キャタピラー キャタピラー
©若松プロダクション
142 日本 若松プロダクション=スコーレ 若松孝二
12 海炭市叙景 海炭市叙景
©2010 佐藤泰志/『海炭市叙景』製作委員会
121 日本 スローラーナー
配給協力:シネマ・シンジケート
北海道配給:シネマアイリス
熊切和嘉
13 (500)日のサマー (500)日のサマー
ブルーレイ発売中 ¥2,500(税込) 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント
©2010 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
119 アメリカ 20世紀フォックス映画 マーク・ウェブ
14 川の底からこんにちは 川の底からこんにちは
117 日本 ユーロスペース+ぴあ 石井裕也
15 借りぐらしのアリエッティ 借りぐらしのアリエッティ
113 日本 東宝 米林宏昌
16 ハート・ロッカーハート・ロッカー
106   ブロードメディア・スタジオ キャサリン・ビグロー
17 インビクタス/負けざる者たち インビクタス/負けざる者たち
©2009 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.
105   ワーナー・ブラザース映画 クリント・イーストウッド
18 春との旅 春との旅
©2010『春との旅』フィルムパートナーズ/ラテルナ/モンキータウンプロダクション
99 日本 ティ・ジョイ、アスミック・エース 小林政広
19 ぼくのエリ 200歳の少女 ぼくのエリ 200歳の少女
DVD絶賛発売中!発売元:ショウゲート/インターフィルム
95 スウェーデン ショウゲート トーマス・アルフレッドソン
20 おとうと おとうと
©2010「おとうと」製作委員会
93 日本 松竹 山田洋次

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特別部門

2010年最も気になった映画はこれだ!

黒沢清

黒沢清

『第9地区』
(アメリカ=南アフリカ=ニュージーランド/ニール・ブロムカンプ監督)

選定理由

難民のような宇宙人が地球に飛来、ゲットーを作って住み着き、人間はたいへん迷惑する・・・と事前に聞いていた内容は冒頭のほんの5分だった。ここから映画が始まり、見る間にまっとうな活劇としての体裁を整えていく。立派な映画だ。とりわけ宇宙人と人間とが協力して敵の基地に潜入するシーンは、ジョン・カーペンターかと見紛うばかりの感動で泣きそうになった。

プロフィール

1955年神戸市生まれ。立教大学在学中より8mm映画を撮り始め、83年『神田川淫乱戦争』で商業映画デビュー。以後、『ドレミファ娘の血は騒ぐ』(85)『地獄の警備員』(92)『復讐 THE REVENGE』シリーズ(96)などを監督し、97年の『CURE』は世界各地の映画祭で上映された。その後も『ニンゲン合格』(98)『カリスマ』(99)『回路』(00/カンヌ国際映画祭批評家連盟賞受賞)『アカルイミライ』(02/カンヌ国際映画祭コンペティション正式出品)『ドッペルゲンガー』(03)『LOFT』(05)『叫』(06)『トウキョウソナタ』(08/カンヌ国際映画祭ある視点部門審査員賞受賞)など多様な作品を発表し続けている。


夏木マリ

夏木マリ

『闇の列車、光の旅』
(アメリカ=メキシコ/キャリー・ジョージ・フクナガ監督)

選定理由

私はロードムービーの旅が好きだ。主人公と一緒に知らない世界を見る興奮。
しかしながら2010年は過酷な旅を経験した。『闇の列車、光の旅』は、この年私にとって一番の衝撃作だ。製作は人気俳優ガエル・ガルシア・ベルナル、ディエゴ・ルナ。監督がキャリー・ジョージ・フクナガ。この製作人達は少女と少年に命がけの危険な旅をさせる。南米、ホンジュラスに住む少女サイラはよりよい生活を求め父とアメリカを目指すが、移民生活の過酷な現実の中で少年と出会い、ある事件をきっかけに2人は強くなっていく。監督は自ら不法移民と旅をしてリサーチしたという。今、現実にこんな世界があるという事実。結末の感動はどんな旅より私は自由になれた。

プロフィール

1973年デビュー。80年より演劇にも活動を広げ演劇賞多数受賞。93年から続く「印象派」では演出を手がける。音楽シーンでは「ジビエ ドゥ マリー」のヴォーカルを務める。主な映画出演作として『鬼龍院花子の生涯』(82)『里見八犬伝』(83)『男はつらいよ』(89、90、91、92、95)から最近では『ピンポン』(02)『シュガー&スパイス』(06)『パーマネント野ばら』(10)などがある。09年からOne of Loveプロジェクトという支援活動をスタート。毎年6.21に行われる支援ライブは今年、東日本大震災に支援される予定だ。


2010年に特集・リバイバル上映された旧作のうち最も鮮やかに蘇った1本

選者:山根貞男(映画評論家)

『骨まで愛して』(1966年/日本/斎藤武市監督)
ラピュタ阿佐ヶ谷「歌謡曲黄金時代 1960’s」特集より

選定理由

60年代の日本映画には、「歌謡曲映画」と呼ばれるジャンルがありました。ヒットした歌謡曲をもとに映画が作られ、その映画が人気を博し、今度は挿入歌がヒットする。時にはシリーズ化もされる。歌謡曲と映画が密接に結びついていた時代です。 東映の「夜の歌謡シリーズ」を代表する『夜の歌謡シリーズ 伊勢佐木町ブルース』(68)や、倍賞千恵子が主題歌と主演をつとめた山田洋次監督の初期作『下町の太陽』(63)など、幅広い歌謡曲映画を30本集めたラピュタ阿佐ヶ谷の特集「歌謡曲黄金時代 1960’s」の中で、映画ファンにもう一度観てもらいたい作品として『骨まで愛して』(66)を選びました。城卓矢の大ヒット曲をモチーフに、作詞家自身が脚本を書き、渡哲也、松原智恵子、浅丘ルリ子、宍戸錠らスターを集めて斎藤武市が監督。誰でも口ずさめるぐらい大衆に浸透していた歌の力と、どんな題材でも映画にしてしまう当時のプログラムピクチャーの勢いが感じられる、コテコテの歌謡曲映画です。(談)

プロフィール

1939年大阪生まれ。映画批評誌「シネマ69」(1969-71)を編集・発行。蓮實重彦とともに海外の映画祭で加藤泰、鈴木清順、成瀬巳喜男の特集に関わる。86年より始めた「キネマ旬報」での日本映画時評は現在も連載中である。主な著書に『映画狩り』『映画の貌』『現代映画の旅1994-2000』『マキノ雅弘 映画という祭り』などがあり、『映画渡世』(山田宏一との共編)『加藤泰、映画を語る』(安井喜雄との共編)『成瀬巳喜男の世界へ』(蓮實重彦との共著編)などのインタビューや編著が多数ある。