~国内外の映画祭レポートなど~

『KARAOKE』と『EARTH』:カンヌ映画祭からシンガポール経由でヴェネチア国際映画祭へ(後編)

サウンドデザイナー森永泰弘。カンヌ、シンガポール、そしてヴェネチアへと到る旅の記録。

文|森永泰弘

2009-09-18 UP

9月6日帰国

ホー君とステファノ君と話し合って、4時間以上今後の作品上映に関してのアイデアやスケジュール、問題点の改善などを入念に打ち合わせ、結論としてこのプロジェクトは今後も違う作品になるかもしれないが継続し、それぞれのクオリティーを上げることを目的に行っていくことに決めました。違う国の人ととことん話し合って意見のキャッチボールをしている時が、実はいちばんおもしろい瞬間だと僕はいつも思っています。

earth01earth02この『EARTH』ですが、11月23日(月・祝)の「CONCRETE」というイベントで、横浜にある東京芸術大学大学院映像研究科の新港校舎スタジオAを利用して上映+コンサートを日本プレミアという形で行う予定です。このイベントは、文化庁委託事業「SOUND CONTINUUM」録音文化と音響アーカイブの国際会議(11月21日(土)&22日(日))のクロージングイベントとして開催され、とんでもないゲスト音楽家も日本プレミアという形でコンサートを行います。無料ですので興味のある方は是非お越し下さい。(www.the-concrete.org)

告知
2009年9月24日(金) & 25 日(土)& 26日(日)
文化庁の委託事業の一環として、英国より屋外録音(フィールドレコーディング)の第一人者のクリス•ワトソン氏を招聘して公開ワークショップ&コ ンサートを実施します。ワトソンさんは英国BBC製作のデビットアッテンボローの自然環境ドキュメンタリーの録音・サウンドデザインを行っており、世界各 国を飛び回っている最も忙しい録音芸術家のうちの一人として欧米では多大なる評価を得ています。これまでにビョークなどの歌手に音源を提供し、またアフリ カやアイスランドで録音された音源をまとめたCD作品が音楽祭で優秀賞を受賞し、西英国大学は彼の録音における評価を認め、名誉博士号を授与。
彼の公開ワークショップは本当に貴重ですので、ぜひともご参加お待ちしております。
事前登録制/無料です。詳細は以下ホームページよりご確認下さい。

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森永泰弘 (Yasuhiro Morinaga)
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1980年東京生まれ。メルボルン大学でサウンドデザインを専攻した後、2005年東京芸術大学大学院映像研究科に一期生として入学。2007年修士課程修了後、同博士後期課程(映像メディア学)在籍。
2006 年釜山国際映画祭にて開催されているAFA(Asian Film Academy)に参加、2007年にはベルリン国際映画祭で開催されているタレントキャンパスに参加して現地で短編映画を制作。以後アジアの若手の映画 作家と交流を深める。2008年にはAFAで知り合ったクリス・チョン(Chris Chong Chan Fui)監督作品『Block B』(マレーシア=カナダ)のサウンドデザインを手がけ、トロント国際映画祭にてBest Canadian Short Film Awardを得たほか、ロッテルダム国際映画祭、ベルリン国際映画祭などにも招待され、高い評価を得た。
2009年カンヌ映画祭監督週間に同監督作『KARAOKE』(マレーシア)が招待。また9月に開催されたヴェネチア国際映画祭短編部門(CORTO CORTISSIMO)では、シンガポールのホー・ツーニェン(Tzu Nyen Ho)監督が製作したサイレント作品の『EARTH』上映の際に、森永氏が観衆の前でライブ演奏をするという試みを行った。
なお2008年には初のCDアルバム「Filigree of Frost」(PHYSIS MUSIC)をリリースし、ライブコンサートを行った。

世界各地でフィールドレコーディング、映画制作/サウンドデザイン、ライブパフォーマンスなどを行うほか、国際シンポジウムやワークショップのオー ガナイズなど、活動は多岐に渡る。今後最も注目されるサウンドデザイナーの一人である。9月にはイスラエルの新進気鋭の振付家Dana Katzの新作パフォーマンスのサウンドデザイン、11月にはトロントとモントリオールでのライブを実施予定。


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